映画 『 アリスのままで 』
ネパールへ旅行に出る前に、
ほんとに久しぶりに一人で映画館に行った。
この映画が日本で上映される前からずっと気になっていて、
たまたま時間が空いたので思いついて新宿ピカデリーに立ち寄ったのだけど、
土曜の夜で、ひとり映画館はちょっと心細かった。
ジュリアン・ムーアのスピーチが圧巻。
すこしずつ、すこしずつ、自分が分からなくなる。
波が押して引くように、記憶の波も、揺れて揺れて押し寄せ、瞬く間に引いていってしまう。
気をつけて観ていると、
胸の、チョウチョのネックレスを触るシーンがさりげなく多いのだけれど、
すごいなーと思ってしまった。
ジュリアン・ムーアがあまりに自然に、失っていく記憶とその心の葛藤を表現していて、それをまた自然にカメラが押さえている。
映画がとても好きなのは、裏方と、表に立つ役者と、ストーリー、音楽、光、1つ1つのシーンの背景に、幾重にも物語が広がっているから。
それを自由に想像するのが楽しい。
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