映画 『 路上のソリスト 』
LAタイムズの記者ロペスが出会った、路上生活者のナサニエル。
彼は、統合失調症を発症し、ジュリアード音楽院を退学した天才チェリストだった。
壊れかけた弦二本のヴァイオリンを路上で弾くナサリエルは、心底音楽を愛している。
ロペスが彼を題材にコラムを書き始めると、
ナサリエルは一躍有名になり、立派なチェロが寄付された。
彼と彼の音楽を救おうとするロペスは、強引に頑張ってしまう。
ナサニエルは、「助け」を必要としていないし、ロペスとの友情を大切にしていたのに、
治療や清潔な部屋という「助け」を与えようとしてしまう。
この関係の視点はとても大切で、
相手がなにを求めているかは、想像力を必要とするのだけれど、
得てして、これはなかなか難しい。
ロペスの気持ちも、とてもよく描かれている。
個人の尊厳とはなんだろう。
ナサニエルが愛するベートーヴェン、最後の長い長いエンドロールがとてもよかった。
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