映画 『オール・イズ・ロスト 最後の手紙』
ストーリー
インド洋で遭難してしまいたった一人で孤独や命の危険との闘いを強いられた男を、名優ロバート・レッドフォードが演じる。自家製ヨットでの気ままな航海の旅が事故により一転、大自然の猛威にさらされる中で、それでも生きようとする人間の強さを描く。
海と、ロバート・レッドフォード。
音楽。
以前、〝 耳で見て 目で聞く 〟という言葉を教えてもらって、
その感覚がすぅっと胸にはいってきたことがある。
映画をみて、
もし私が、大海原で一人漂流するという極限状態になったときには、この映画とこの言葉を思い出すだろうなと思った。
五感とは、視覚、聴覚、触覚、味覚、臭覚。
個々に対していつも意識を向けていないし、無意識で感知していることのほうが多い。
すべてに意識を向け続けていると、情報量の多さに気が狂うんじゃないかとも思う。
この映画のすごいと思ったところはそこで、
人の台詞を削ぎ落とし、音楽や波や呼吸の音で、観客の五感のフィルターを外していく。
どうしようもない状態だとして、選択していくことができる。
たとえ二進も三進もいかないと思ったとしても、泣きわめくのか、手を動かすのか、何から手をつけるのか、残すものは何か。。
その選ぶという行為が狭まれば狭まるほど、感覚の力が重要さを増していく。
耳は聞こうとするだけではなく感じなければいけないし、
目は見ようとするだけではなく感じなければいけない。
ロバート・レッドフォード 78才。
いやー すごい映画だった。
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